妊娠

妊娠中のおりものからわかること。臭い・量・色が示すこと

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妊娠中にはホルモンバランスが変化すること、代謝が促進されること、膣壁の血管が増殖することなどから、おりものの量が増えます。ただし、おりものには、心配なおりものもありますので、おりものの異常な変化を見極めることが大切です。

妊娠中におりものの異常が起こる理由

妊娠中におりものに異常が起こりやすい原因は主に2つあります。ひとつはおりものが増えることによって、外陰部を清潔に保ちにくくなることです。そしてもう一つは、細菌に感染しやすくなることです。

細菌に感染しやすくなる理由

妊娠中には赤ちゃんを守るために免疫機能が低下しているからです。

免疫機能は、通常私たちの身体を細菌やウィルス、紫外線、大気中の汚染物質などが外部から体内に侵入して健康に悪影響を与えることを妨げる機能です。免疫の働きで、病気にかかりにくい身体、病気になったり、けがをしたりしても回復する身体が守られています。

ところがこの免疫機能は、身体に悪影響がないものに対しても攻撃を加えてしまうことがあります。例えば、花粉症や食物アレルギーなどは、免疫機能が暴走したことによるものです。その為、お腹に宿った赤ちゃんに対しても、免疫力の働きが強い場合には、攻撃を加える恐れがあります。その為、女性の身体は妊娠すると免疫力が低下するようになっています。

妊娠中には風邪をひきやすい、風邪やインフルエンザが重症化しやすいのも、免疫力の低下によるものです。そしておりものに異常が起こりやすくなるのも、細菌に感染しやすくなっているからなのです。

妊娠中の心配なおりもの

妊娠中に心配なおりものは、感染症によって色や匂いが変化するおりものです。感染症の種類によって、色や匂いが異なります。

妊娠中におりものの色や匂いを変化させる感染症の種類について確認していきましょう。

カンジダ腟炎

カンジダ腟炎は、カンジダ真菌によっておこる炎症です。カンジダ真菌は、通常から私たちの口腔内や膣内、皮膚にいる常駐菌で、常に炎症をおこすというわけではありません。体調不良やストレスによって免疫機能が低下し、抵抗力が弱まっていると、活発に活動を始め、炎症を起こします。

さらに妊娠中は、おりものが増えて外陰部が常に湿った状態になっていることから、カンジダ真菌にとって繁殖しやすい環境になっている為、より感染しやすくなっています。出産までに完治させないと、出産の時に赤ちゃんの口に産道感染し、鵞口瘡という病気になってしまいます。

  • 症状 外陰部に炎症が起こると、おりものが変化し、次に痛痒い、しみるといったかゆみ、発心や赤みなどの皮膚の変化などの症状現れ、ひどくなると腫れてしまいます。
  • おりもの 匂いに変化はありませんが、量が増え、始めのうちは白いクリーム状をしていますが、徐々にカッテージチーズやおからのような状態になり、小さな塊になることもあります。
  • 治療法 腟洗浄、抗真菌剤の腟座薬、塗り薬、内服薬で行われます。 妊娠中には決して市販の薬を使わず、かかりつけの産婦人科を受診し、薬を処方してもらいましょう。

トリコモナス腟炎

トリコモナス腟炎は、トリコモナスという原虫が感染して起こる炎症です。妊娠中にトリコモナス腟炎になると、前期破水して早産になる、分娩時に産道感染するというリスクが高まりますので、しっかり治療する必要があります。

症状が軽く、治療をしていないにもかかわらず治まったように感じられる状態になった場合、トリコモナスの原虫が撲滅したわけではないので、必ず再発します。温泉や公衆浴場、タオルの共用、トイレの便座などから感染することも、感染させることもありますので注意が必要です。

  • 症状 灼熱感を伴うかゆみが発生します。排尿時に痛みを感じたり、頻尿になったりすることもあります。膣内に炎症が起きて赤く腫れ、症状が進むと小さな赤い斑点ができることもあります。
  • おりもの 強い悪臭があり、黄色がかった泡沫状に変化します。
  • 治療法 腟洗浄、抗真菌剤の腟座薬、塗り薬で行われます。内服薬は奇形のリスクがあるので服用できません。接触感染の可能背が高いので、パートナーも一緒に治療する必要があります。妊娠中には決して市販の薬を使わず、かかりつけの産婦人科を受診し、薬を処方してもらいましょう。

クラミジア感染症

クラミジア感染症は、細胞内寄生体の一種であるクラミジア・トラコマチスが感染しては発症する性感染症です。自覚症状がほとんど無い為に感染が拡がってしまいやすいことが特徴です。

妊娠前の女性が感染すると不妊症を引き起こす子宮内膜炎や骨盤腹膜炎になることがあります。妊娠中に感染してしまった場合には、お腹の赤ちゃんに感染して、クラミジア結膜炎クラミジア肺炎などを引き起こす恐れがあります。また、妊娠初期流産のリスクもありますので、早期発見と治療が大切です。

  • 症状 痛みやかゆみなどの症状はほとんど出ません
  • おりもの 匂いの変化はなく、水っぽくなる、量が増えるという程度で、多くの場合、変化に気付くことができません
  • 治療法 マクロライド系の薬やアジスロマイシンを処方してもらい内服します。妊娠中には決して市販の薬を使わず、かかりつけの産婦人科を受診し、薬を処方してもらいましょう。

淋菌感染症

淋菌感染症は、グラム陰性双球菌が引き起こす性感染症で、子宮頚管や尿道で増殖します。菌が増殖する部位によって症状が異なり、子宮頚管で増殖するとおりものが変化し、尿道で増殖すると排尿時に痛みが出ます。ただし、症状が現れないケースもあるので注意が必要です。

症状が進むと卵管炎や骨盤腹膜炎が引き起こされる、お腹の赤ちゃんに感染して淋菌性結膜炎淋菌性膿漏眼が引き起こされる恐れがあります。

  • 症状 尿道で増殖すると排尿時に痛みが出ます。
  • おりもの 膿のような黄色味を帯びたおりもので、悪臭を伴います。
  • 治療法 ペニシリン系抗生物質の内服薬を処方してもらいますが、症状が進んでしまった場合には、入院が必要になることもあります。

細菌性腟症

大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌な度が増殖して炎症を起こします。菌の種類によっては子宮頚管炎や絨毛膜羊膜炎など深刻な合併症を引き起こし、早期破水早産、分娩時にお腹の赤ちゃんに産道感染し、赤ちゃんが敗血症を起こして死亡してしまうケースもあります。

  • 症状 かゆみや痛みはほとんどありません。
  • おりもの 灰色っぽい白色に変化し、魚の腐ったような臭いがします。
  • 治療法 腟洗浄、抗生物質の腟座薬で行われます。症状によっては内服薬を併用することもあります。妊娠中には決して市販の薬を使わず、かかりつけの産婦人科を受診し、薬を処方してもらいましょう。

心配ないおりもの

妊娠中には、おりものは増えるものなので、全般的には心配ありません。透明や白色、白色に近いクリーム色で、少し酸っぱい匂いがあるもののほとんど無臭であれば、心配することありません。

また妊娠初期に観られる薄茶色のおりものは、微量の血液が混じったため起こる症状なので心配ありません。ただし、濃い茶色、ピンク色、赤色の場合には、異常が起きている恐れがありますので、すぐに産婦人科に連絡する必要があります。

おりものが増えた時の対処法

おりものが増えると、清潔に保つことが難しくなり、より菌が繁殖しやすくなってしまうので、常に清潔にしておく工夫を心がけることが大切です。

通気性の良い下着を着用する、おりものシートを使う場合には、シートに使われているか悪繊維の刺激でかぶれてしまうことがあるので、化学繊維を使用していないおりものシートや、布のナプキンを使用するようにしましょう。

まとめ

妊娠中は菌に感染しやすい身体の状態になっています。自覚症状が強く出る感染症であれば、すぐに治療できますが、自覚症状がない感染症もあります。

自覚がないうちに症状が進むと早産や産道感染を起こす危険性がありますので、常に妊婦検診や検査を怠らないことが大切です。

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