妊娠

妊娠中のインフルエンザの治療はどうなる?薬による胎児への障害、影響は?

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インフルエンザは風邪とは違い、暖かくして安静にしていれば治るという病気ではありません。急激に症状が進み、重症化して合併症を引き起こすこともあります。その為、インフルエンザウィルスの増殖を抑えるための薬を服用する必要があるのですが、妊娠中には、通常とは異なる対処の方法があるのでしょうか?

妊娠中のインフルエンザが赤ちゃんに与える影響

インフルエンザウィルスが直接赤ちゃんに悪影響を与える心配はありません。それよりも、妊娠中にはインフルエンザの症状が重症化しやすい身体の状態になっているので、インフルエンザによって起きた母親の体の変化による影響の方が心配されます。

従来のインフルエンザウィルスによるインフルエンザは、1年を通して感染する恐れのある風邪と違い、秋から冬にかけての時期に感染する病気です。しかし、新型インフルエンザウィルスの出現によって初夏から感染者が出始める年もありましたので、年間を通して注意が必要です。

インフルエンザの感染経路と症状

インフルエンザは咳やくしゃみによって空中に飛散したインフルエンザウィルスを呼吸とともに吸い込むことによって感染します。

鼻やのどを通して体内に吸い込まれたインフルエンザウィルスは、気道の粘膜から細胞に侵入し、1~3日程度潜伏しています。その後、気管支や肺などの呼吸器官で発症後1~3日間にわたって増殖を続け、38℃以上の高熱、倦怠感、食欲不振などの症状が、急激に現れます。続いて咳、鼻水、のどの痛み、筋肉痛、吐き気、下痢などの症状も現れます。これらの激しい症状は、発症後1~3日を過ぎると次第に治まり、1週間~10日程度で治ります。ところが、抵抗力が低下している状態でインフルエンザに感染すると重症化し、肺炎、インフルエンザ脳炎などの合併症を引き起こしてしまうこともあります。

妊娠中に抵抗力が低下する理由

人間には、自然治癒能力が備わっています。ちょっとした風邪や怪我が何の治療もしていなくても重症化せず治るのはこの自然治癒力の働きです。健康を維持するために常に自然に働いている自然治癒力には、防衛機能と再生機能が組み合わされていて、このうちの防衛機能を司っているのが免疫力です。

免疫力とは体内に侵入してきたウィルスや細菌などの異物に抵抗し、増殖させないようにする力のことで、抵抗力とも呼ばれます。ところが、妊娠中には、妊娠を継続させるために自然に免疫力、抵抗力が低下してしまいます。これは、母親の身体が胎児を異物と認識してしまった際に、免疫力が攻撃を加えないようにする為です。その為、妊娠中にはあらゆる外敵に対して、抵抗する能力が低下し感染しやすくなってしまうのです。

また、妊娠中にはホルモンの関係で精神状態が不安定になったり、十分な睡眠がとれない時期があったりします。このようなことは、自然治癒能力のうちの再生機能も低下させてしまいます。その為、妊娠中には感染症にインフルエンザを含めて、様々な病気に感染しやすいので、注意が必要です。

インフルエンザが重症化した場合の合併症

二次性細菌性肺炎

インフルエンザ菌によって気道の粘膜がダメージを受けたことで、細菌に感染し発症する肺炎で、死に至ることもある病気です。通常のインフルエンザで二次性細菌性肺炎を発症するリスクの高い人は、糖尿病、腎臓病、免疫不全、心臓や呼吸器の慢性の病気がある高齢者が多いのですが、新型インフルエンザでは、若い人や妊娠中の人にも発症のリスクがあります。二次性細菌性肺炎を引き起こさないようにするためには、早期にインフルエンザを治療することが大切です。

治療は?薬は飲める?

妊娠中には時期によって薬が胎児に悪い影響を与える場合があります。しかしインフルエンザに感染した場合、妊娠中には重症化しやすく、重症化した場合の胎児への影響が心配されることから、症状発現後48時間以内の抗インフルエンザ薬を服用することが大切です。

妊娠中に使用できるインフルエンザの治療薬

タミフル インフルエンザウィルスに直接作用する経口薬で、催奇形の心配はないとされていますが、流産などにつながる胎児毒性が全くないとは言えません。とは言うものの、インフルエンザを重症化させえる方が危険なので、タミフルを服用することが推奨されています。

リレンザ インフルエンザウィルスに直接作用する吸入薬です。再奇形など妊娠中に使用することに対する危険性は低いと考えられていることから、妊娠中にも使用することができます。

妊娠中に使用してはいけないインフルエンザの治療薬

シンメトレル パーキンソン病の症状や精神活動を改善するためにもつかわれる薬で、A型インフルエンザウィルスの増殖をおさえる作用もあります。しかし妊娠中には、おなかの赤ちゃんへの悪影響が心配されるため、服用することはできません。

治療を受ける際の注意

妊娠の状態には異常がない場合

かかりつけの産婦人科医ではなく、一般の病院を受診するという配慮が必要です。産婦人科を受診すると、他の妊娠中の人にインフルエンザを感染させてしまう恐れがあるからです。一般の病院に連絡し、妊娠中であることを告げてから受診しましょう。

インフルエンザだけではなく、妊娠の状態にもトラブルがある場合

切迫流産、早産、破水、陣痛など、インフルエンザ以外の問題も併発している場合には、かかりつけの産婦人科医で受診します。この場合も、受診前に電話で連絡を取り、受診する際の注意事項を確認しましょう。病院側でも他の患者さんへの感染を防ぐための用意をしますので、事前の連絡が必要です。

予防と対策

インフルエンザの予防には予防接種が最も効果的です。インフルエンザの予防接種は不活化ワクチンなので、妊娠中でも接種を受けることができます。妊娠中はインフルエンザが重症しやすいので、あらかじめワクチンを受けておくことが非常に大切です。

ワクチンについて

感染症の予防接種に使われるワクチンには、感染症の種類に応じて様々なものがありますが、大きく分けて生ワクチンと不活性化ワクチンがあります。

毒性を弱めた細菌やウィルスを接種し免疫をつける生ワクチン、殺菌した細菌やウィルスから取り出した成分で免疫をつける不活性化ワクチンがあります。不活性化ワクチンは、生ワクチンとは違い、体内でウィルスや細菌が繁殖することはありませんので、胎児への悪影響もありません。インフルエンザのワクチンは、不活性化ワクチンなので、胎児への心配はありません。

胎児にも免疫がつきインフルエンザ脳症が予防できる

インフルエンザ脳症はインフルエンザの合併症です。赤ちゃんや幼児が発症しやすい危険な合併症で、インフルエンザによる死亡の原因の大半を占めます。急激に症状が悪化し、高熱、嘔吐、意識障害、けいれんなどを起こし、治癒した場合にも後遺症が残ることがあります。しかし、妊娠中にインフルエンザの予防接種を受けていた場合、胎児にも免疫がつくので、インフルエンザ脳症を予防することができます。

インフルエンザの感染を防ぐ為の対策

インフルエンザ菌を体内に侵入させないため、手洗い、うがいをまめにし、外出時には必ずマスクを着用しましょう。

栄養バランスの良い食事、十分な睡眠、規則正しい生活を心がけましょう。

まとめ

妊娠中には、薬を服用したり、予防接種をしたりすることに不安を感じるものですが、インフルエンザの場合は、重症化を避けるために薬の服用が必要です。

妊娠中には、免疫力が落ちていて、感染しやすい状態にあるので、できる限りの予防と対策が大切です。かかりつけの産婦人科で相談のうえ、インフルエンザの予防接種を受けましょう。

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