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妊娠中の除去食がアレルギーを防ぐ?

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数十年前から食物アレルギーやアトピー性皮膚炎を持つ子供が増えたことから、妊娠中の食事制限をする母親が増えています。妊娠中に食事制限をすることが、アレルギーを持つ子供になることを予防することに繋がるのか確認していきましょう。

除去食とは?

食物アレルギーの原因を取り除き、体調を管理するために行われる治療の一つに、除去食療法があります。この治療法の基本は、正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去です。したがって無用に除去する食物を増やさず、症状が出てしまう食物を食べられる範囲を超えた分だけ除去します。ここで大切なことは、自己判断で行わず、医師の指導の下で行うということです。

この治療法は、乳幼児期の子供に対しては非常に有効な治療法です。そして、以前は母親からの栄養が直接お腹の赤ちゃんに届くようになる妊娠8か月から、生後8か月までは、除去食を取り入れることが食物アレルギーを予防すると考えられていました。しかし、この食事療法を妊娠中の母親が取り入れることに対して日本小児アレルギー学会では、除去食は食物アレルギーの発症予防にはならず推奨されないとしています。また、厚生労働省科学研究班による食物アレルギーの診療の手引き2014においても妊娠中授乳中にアレルギー疾患発症予防のために食物制限を行うことは十分な根拠がないために通常勧められていないとしています。

除去食が推奨されない理由

食物アレルギーを発症には遺伝的な素因が大きくかかわっている為、妊娠中に食事制限をすることで食物アレルギーを持つ子供になることを予防することはできないという考え方です。初めの子に食物アレルギーが出てしまった場合、次の生まれてくる子供はアレルギーにしたくないと思うのは当然のことですが、無意味な除去食を取りいれて栄養バランスを崩し、お腹の赤ちゃんが成長障害を起こしてしまうことは避けなくてはなりません。

妊娠中の母親に食物アレルギーがある場合

妊娠前には食物アレルギーがなくても、妊娠中には免疫機能が低下し、突然食物アレルギーを発症することがあります。そのような場合には、お腹の赤ちゃんが栄養不足にならないよう医師と相談しながら、除去食を取り入れる必要があります。

アレルギーの原因

特定の食べ物に対して皮膚、呼吸器、消化器、循環器など体のどの部位にでもアレルギー反応による症状を起こす食物アレルギー、アレルギー炎症による湿疹やかゆみが起こるアトピー性皮膚炎、アレルゲンが誘発する気道狭窄が起こす気管支ぜんそくなど、アレルギーには様々な症状があります。このような症状を起こすアレルーの原因について確認していきましょう。

アレルギーのシステム

私たちの身体には、外部から細菌やウイルスなどが侵入することを防ぐ免疫機能が備わっています。軽いケガや風邪などが、何の治療をしなくても次第に治っていくのは、この免疫機能による自然治癒力の働きによるものです。ところが、この免疫機能が病原体などの有害な物質ではない物質に反応してしまうことがあります。免疫機能が反応してしまう物質がアレルゲンです。アレルゲンが体内に侵入すると、アレルゲンを排除するために体内で抗体が作られます。この抗体が作られやすい人がアレルギー反応を起こしやすい体質です。

アレルゲンには、食物、空気中のほこりやダニ、カビ、花粉、動物の毛、人間のフケなど様々な物質があります。

乳幼児に多い食物アレルギー

生まれたばかりの赤ちゃんが嘔吐、血便、下痢などの症状を起こした場合には、胃腸障害以外に、食物アレルギーが原因であることがあります。食物アレルギーはタンパク質を分解する能力がまだ低い乳幼児に発症することが多く、乳児アトピー性皮膚炎も引き起こします。

アレルギーの原因

アレルギー反応が起こる原因の一つは、アレルゲンです。そしてアレルゲンに反応しやすいアレルギー体質を作ってしまう原因の多くは、遺伝的な影響によるものです。遺伝的な影響を食い止めることはできませんが、日常生活の中でアレルゲンを取り除くことはできます。アレルギー体質であるとわかった場合には、アレルゲンを取り除くことが必要です。

妊娠中の食事

アレルギーを防ぐために、現在食物アレルギーを持っていない母親が除去食を取り入れ、食事制限をする必要はありません。しかし、食物の種類や質には十分な注意を払うことは、子供がアレルギー体質になることを予防する助けになります。

化学的な添加物の多い食品を避ける

個人の商店で手作りされているお惣菜には、無添加で丁寧に作られたお惣菜があります。しかし、コンビニやスーパーで販売されているお惣菜には化学的に合成された多くの添加物が配合されています。

加工食品や袋菓子などにも、見た目や風味、口当たりを良くするために、さまざまな添加物が配合されています。これらの添加物は、すべてが体に悪影響を与えるものではありませんが、体内に蓄積して健康に悪影響を与える添加物もあります。妊娠中には、外食、お惣菜、インスタント食品などは極力控えましょう。

栄養バランスを整える

除去食が必要ないからと言って、同じものばかり摂取するのはよくありません。偏った食生活にならないよう、食事のメニューに気を配ることが大切です。栄養が不足した場合、赤ちゃんに様々なトラブルが起こってしまいます。

発育遅延

発育遅延は、お母さんのお腹にいる赤ちゃんが大きくならない、頭部、躯幹が正常に発育しないといった現象が起こり、低出生体重児、流産、死産になることもあります。

妊娠中に十分な栄養が補給できていなかった場合、赤ちゃんが発育遅延になるリスクが高まります。カロリーが十分にあっても、栄養バランスが乱れている場合でも同じです。

発達障害

発育遅延によって低出生体重児になった場合、合併症として学習障害や運動能力と社会性の発達の遅延といった発達障害が起こるリスクが高まります。

生の食物は避ける

アレルギーには関係ありませんが、寄生虫などによる感染症を避けるために、レアステーキ、お刺身類、ナチュラルチーズなど十分に加熱されていない生の食物は避けましょう。生野菜を摂取する場合は、十分に水洗いしましょう。

魚の摂取量

栄養バランスを整えるうえで魚介類は非常に良い食材ですが、水銀について不安を感じていらっしゃる方は、厚生労働省が発表している妊婦への魚介類の摂食に記述されている摂食量の目安を参考になさってください。

一部抜粋

1回約80gとして妊婦は2ヶ月に1回まで(1週間当たり10g程度)

キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチ(メバチマグロ)、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、 マッコウクジラ1回約80gとして妊婦は週に2回まで(1週間当たり160g程度)

キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ、クロムツ

(参考1)マグロの中でも、キハダ、ビンナガ、メジマグロ(クロマグロの幼魚)、ツナ缶は通常の摂食で差し支えありませんので、バランス良く摂食して下さい。

(参考2)魚介類の消費形態ごとの一般的な重量は次のとおりです。

寿司、刺身 一貫又は一切れ当たり 15g程度、刺身 一人前当たり 80g程度、切り身 一切れ当たり 80g程度

まとめ

妊娠中にはお腹の赤ちゃんに必要な栄養をバランスよく届けることが、健やかな赤ちゃんを出産する為にとても重要です。食物アレルギーを持つ子供にしたくないという考えは、誰もが持っているものですが、聞きかじりの知識で食物制限をすることはよい解決方法ではありません。家族にアレルギー体質の人が多い場合には、特に心配になると思いますが、自己判断で食事制限をせず、産婦人科の医師に相談しましょう。

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