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不妊症と不育症の違いは?不育症の原因と対策

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不妊の原因には、妊娠を望んでいるのに、赤ちゃんを授からないという不妊症の他に、赤ちゃんを授かったにもかかわらず、赤ちゃんが育たない不育症があります。

不妊症に関しては一般的に周知されていますが、不育症に関しては理解が進んでいません。不妊症と不育症では、赤ちゃんを無事に出産する為に必要な対策が異なります。ここでは不育症の特徴とその原因について確認していきましょう。

不育症とは?

不育症は、着床、受精などのプロセスが無事におこなわれ、妊娠した状態になっても流産や死産を繰り返す習慣流産の他に、妊娠22週以降の死産や新生児死亡を繰り返してしまうという症状があります。

年齢によって異なりますが、妊娠した女性全般で考えると、約4割の人が流産を経験しています。さらに、厚生労働省の調査では、16人に1人が流産を繰り返す不育症であるという結果も出ています。

治療の必要性

流産や死産を2回以上繰り返した場合には、不育症を疑い様々な検査が行われます。明確な原因は究明できないこともありますが、検査によって不育症のリスク因子を発見し、治療した場合には、無事に妊娠出産できた人も少なくありません。

流産を繰り返していた人のうち、運が悪かった為流産を偶然起きたこととして、不育症に対する治療を行わなかった人は、当然ながら流産を繰り返してしまいます。

確かに赤ちゃんの染色体異常による流産は、偶発的な出来事であり、健康な女性にもおこることですが、それ以外にも流産の原因はあるからです。不育症の原因を究明し、適切な治療を受けた人のうち、8割以上が無事に出産できたという調査の結果もあります。

不育症になる原因

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不育症の疑いがある場合には、不育症を引き起こす恐れのある原因を特定する為に検査をします。多くの場合、その原因は一つではなく、複数の原因が絡み合っています。危険因子がひとつだけあれば、不育症にはならないとも言えます。

明確な原因が特定できない場合には、実際に赤ちゃんの染色体以外に流産の原因がないにもかかわらず、運悪く流産を繰り返してしまった、つまり不育症ではないケースと、それ以外に原因があるものの、特定できないというケースがあります。

不育症を引き起こす危険因子

精子、又は卵子の染色体異常

精子と卵子がどちらも正常であった場合にも偶発的に胎児の染色体異常がおこって流産します。この場合の流産は習慣流産になることはなく、再び妊娠した時には正常に出産できることがほとんどです。

しかし、精子、又は卵子に染色体異常があった場合、それは遺伝液染色体異常として受精卵に引き継がれ、約半数が流産します。染色体異常は先天的なことなので、治療で正常にすることはできませんが、染色体異常だけが原因で不育症になるわけではありません。従って精子や卵子に染色体異常があったとしても、他の危険因子を解決することで無事に妊娠出産することはできます。

子宮形態異常

子宮形態異常があると、胎児に栄養を送り届けることが十分に行われなくなり、流産に繋がります。

子宮形態異常には様々なタイプがありますが、その中で子宮内部に壁があり、子宮内2つに分かれている先天的な子宮奇形である中隔子宮は、流産を引き起こす恐れのある子宮形態異常です。これは子宮が形成される際に、本来であれば一つに融合されるはずの左右のミュラー管の中壁が残ってしまい、子宮内部に壁を作ってしまった為におこる現象です。検査の結果、中隔子宮と診断された場合には、子宮鏡下中隔切除術によって治療することができます。

また、後天的な子宮形態異常で、流産を引き起こすリスクがある病気には、粘膜下筋腫や子宮腔癒着症(アッシャーマン症候群)があります。粘膜下筋腫は子宮の内側に向かって発育する子宮筋腫の一種、子宮腔癒着症は、流産や掻爬によって子宮内膜が癒着してしまうと発症する病気です。どちらの場合も、子宮鏡下手術によって治療することができます。

内分泌異常

内分泌異常の中で、流産のリスクを高める病気には、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、高プロラクチン血症などがあげられます。

甲状腺ホルモンの分泌が増加した状態である甲状腺機能亢進症、甲状腺ホルモンの分泌が低下した状態である甲状腺機能低下症は、どちらも妊娠中毒症のリスク、流産のリスクが高まります。無事に妊娠出産する為には、甲状腺ホルモン剤を内服して甲状腺機能を正常にコントロールしてから妊娠し、妊娠中も服薬を続けて甲状腺機能亢進症の治療を継続する必要があります。

甲状腺機能亢進症の場合、妊娠中には妊娠の影響で病気が安定することがあり、甲状腺機能低下症の場合は進行することがあります。どちらも身体の状態に合わせて服用量を増減する必要があるので、医師との密接な連携が大切です。

母乳と大きな関わりのあるホルモンのプロラクチンが出産後でないにもかかわらず分泌されてしまうと発症する病気が高プロラクチン血症です。高プロラクチン血症になると、プロラクチンの働きで妊娠を維持することを妨げる免疫状態になる為、流産のリスクを高まります。

凝固異常

凝固異常は血液を凝固させる機能に異常がおこることで、凝固異常によって胎盤内に血栓ができてしまうと、赤ちゃんに十分な栄養が行き届かなくなり、流産のリスクが高まります。

凝固異常を引き起こす病気の中で、抗リン脂質抗体症候群は、血栓や塞栓症に加えて胎盤のまわりの炎症を引き起こし、流産だけではなく、死産になることもあります。また、プロテインS欠乏症、プロテインC欠乏症は、誰にでも妊娠中には起こりやすい症状ですが、不育症の女性にはプロテインS欠乏症を発症している人が多いという特徴があります。

ストレス 血管収縮や免疫機能にも影響

妊娠することに対する不安、また流産するかもしれないことへの不安 は、大きなストレスになります。また不育症になりやすい人は、まじめで流産したことを自分のせいだと思い込み、自分を責める傾向があります。このストレスが、睡眠不足や体調不良を引き起し、さらにストレスを増大させるという悪循環に陥ります。

せっかく妊娠してもストレスから、お腹の痛みや不眠になり、精神的に不安定で緊張した状態になり、流産に繋がってしまいます。なぜなら、ストレスのせいで、毛細血管が収縮して血液の循環が悪くなり、赤ちゃんに十分な栄養が届けられなくなってしまう、妊娠には大敵である身体の冷えを作ってしまうからです。

不育症との向き合い方

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不育症との向き合い方のポイントは2つです一つは適切な治療を受けること、もう一つは安定した精神状態を維持することです。

治療

2回以上流産した場合には、不妊症検査を受けることが大切です。

子宮卵管造営検査、経腟超音波検査などによる子宮形態検査、甲状腺機能と糖尿病の検査、夫婦それぞれの染色体の検査、抗リン脂質抗体、凝固因子検査などの血液の異常を調べる検査などの検査を受け、症状に応じた治療を受けることが、不育症を改善し、安全な妊娠と出産へと繋がります。

ストレスの解消法を工夫する

ストレスの影響は、自分で考えているよりもずっと大きいものです。喫煙したのと同じくらいの悪影響を体に与えているといっても過言ではありません。自分で気持ちをコントロールする為に役立つことを考えてみましょう。何か熱中できる趣味を持つこと、本を読んだり、音楽を聴いたりすること、散歩することなど、自分に合った精神を安定させる方法を見つけましょう。

まとめ

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流産には、多くの女性が体験する自然淘汰的な意味を持つ流産があります。そのような体験をしたことがもとで、心の傷をいやすことができず不育症になってしまったとしたら、とてももったいないことです。

また、身体や染色体に異常があった場合でも、その原因を特定し、治療を続ければ、無事に妊娠出産できる人はたくさんいます。一人で思い悩まずに、次の妊娠に向かってできることは何か考えてみましょう。

 

 

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