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不妊の原因になる感染症と感染症の検査、予防法など

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不妊にはいろいろな原因がありますが、その中の一つに感染症があります。感染症は、感染していても気が付かないことが多いのですが、検査で簡単に発見することのできる病気です。不妊の状態が続いている人の中で、まだ感染症の検査を受けていないという場合には、検査を受けることをお勧めします。

不妊の原因になる感染症の種類

不妊の原因になる感染症は2種類あります。それぞれの特徴を確認していきましょう。

クラミジア感染症

クラミジア感染症は性病の一種で、性行為によって感染します。感染しても症状がなく、感染に気が付かないことがほとんどです。おりものの量や匂いが変化する、下腹部に痛みを感じるというような症状が出る場合がありますが、軽い症状なので見過ごしてしまいます。その為、治療をせずに放置することになってしまい、骨盤腹膜炎などの不妊に繋がる病気に進んでしまいます。不妊治療の初診では子宮頸がん検診、子宮の状態を調べる為の婦人科診察と超音波検査に加えて、クラミジア感染症の検査が行われます。

淋菌感染症

淋菌感染症は、淋菌の感染によっておきる性感染症です。淋菌は弱い菌なので、直射日光を浴びる、乾燥する、温度が変化するといったことで感染性を失い死滅してしまう為、空気感染や接触感染はほとんどおこりません。女性が感染すると、子宮頚管炎を発症します。子宮頚管炎は症状がほとんどないので、病状が進み、不妊に繋がりやすい病気です。

2つの感染症が引きおこす病気

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どちらの感染症からも同じような病気が引きこされ、後遺症として不妊に繋がります。

子宮頸管炎

クラミジアや淋病などの性感染症の他に、膣トリコモナス、ヘルペス、膣内の大腸菌やブドウ球菌、連鎖球菌などによる感染で、子宮頸管内の粘膜に炎症を起こしてしまうのが子宮頸管炎です。感染しやすく症状がほとんどない為、女性の半数以上が子宮頸管炎にかかりながら、気が付かないうちに治癒していると言われています。

子宮頸管炎のうち、急性子宮頸管炎の場合、頸管腺からの粘液の分泌が増えるため、粘りのある黄色や黄緑色のおりものが出ることに加えて、発熱したり、下腹部痛や腰痛がおこったりすることもあります。

慢性子宮頸管炎になってしまうと、子宮頚部が肥大し、粘り気のある黄白色のおりものが継続して分泌されるようになり、さらに病状が進むと炎症が広がり、尿道炎、子宮内膜炎、腹膜炎、骨盤腹膜炎、子宮付属器炎、子宮結合織炎などの合併症を引き起こします。

子宮内膜炎

子宮の内膜が炎症を起こし、発熱、下腹部痛、異臭のするおりもの、不正出血などの症状がでる病気です。急性子宮内膜炎の場合には、生理の時に細菌が排出されて自然に治ることもありますが、慢性子宮内膜炎になってしまうと、子宮内膜の基底層にまで感染が進み、不妊の原因になってしまいます。

子宮付属器炎

子宮付属器炎は子宮付属器である卵巣と卵管におこる炎症で、この炎症が骨盤内に拡がると骨盤腹膜炎、腹部全体に広がると腹膜炎になります。

骨盤腹膜炎

骨盤腹膜炎は、子宮内膜炎が卵管、卵巣とその周囲にある腹膜や結合組織に拡がり、腹膜炎を併発して発症します。その結果、炎症が拡がった部分に癒着がおこります。癒着によって卵管閉塞、卵管周囲癒着がおこり、不妊の原因になります。

腹膜炎

腹膜炎は、他の消化器疾患との合併症でおこることの多い病気ですが、子宮の炎症が拡がることでも発症します。吐き気や嘔吐、発熱、頻脈などの症状が現れ、さらに進行すると脱水症状やショック症状がおこり、死に至ることもあります。卵管癒着を引き起こすと不妊に繋がります。

子宮傍結合組織炎

子宮傍結合組織炎は、卵管、卵巣、膀胱、直腸などをつなぐ靭帯に拡がる炎症で、卵管癒着を引き起こすことがあります。

卵管閉塞

子宮の左右にある卵巣と子宮をつなぐ卵管が閉塞してしまう病気です。精子と卵子が受精する場所である卵管が左右とも閉じてしまうと、自然妊娠をすることができなくなってしまいます。

卵管周囲癒着

卵管の周囲が癒着してしまうことを卵管周囲癒着と言います。卵管が癒着してしまうと、ピックアップ障害が起きて、卵管の中に卵子を取り込むことができなくなり、精子と卵子が出会えなくなってしまいます。

感染していた場合の対処法

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どちらの感染症であっても、パートナーと同時に対処することが大切です。片方だけが治療しても、パートナーが感染症を持ち続けていれば、再度感染してしまいます。クラミジア感染症や淋菌感染症を進行させて後遺症をおこし、不妊になることを避ける為には、早期に発見し、治療することが大切です。どちらの感染症も自覚症状がほとんどないので、妊活を始める際に検査しておくと良いでしょう。

感染症

感染症の治療は、マクロライド系薬、抗菌力もあるキノロン系薬、テトラサイクリン系薬などの抗生物質を内服して治療します。もし、妊娠初期のスクリーニング検査でクラミジア感染症が発見された場合には、妊娠中でも服用できるアジスロマイシン、クラリスロマイシンなどの抗生物質がありますので治療できます。

感染症の進行の度合いと薬剤の種類によって薬剤を服用する期間が異なりますが、決められた期間服用を続けないと効果を得ることができません。治癒したように思えても簡単に再発します。医師の指示に従って適切に服用した上で、菌が完全に消滅したことを確認する為に再検査を受けることが大切です。

子宮頸管炎、子宮内膜炎など、子宮やその周辺の炎症に進行してしまった場合

ジスロマックやクラビットといった抗生物質を内服して治療しますが、炎症の進行度合いによっては、手術することもあります。

卵管閉塞や卵管周囲癒着などの後遺症が残ってしまった場合

腹腔鏡検査、子宮鏡検査、FTカテーテル法などによって、卵管を通過させる、癒着部分を剥離させるなどの手術が必要です。

感染症を予防するためには?

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感染症を予防する方法は、菌の侵入を防ぐこと、感染症による後遺症を防ぐ為には早期発見と早期治療をすることです。

菌の侵入を防ぐ

感染症を予防の為には、感染症を引き起こす菌が子宮内に侵入しないようにすることが基本です。コンドームを使用する、装着型の避妊ピルを使用している場合には、定期的に交換し、清潔に保つことが必要です。

菌が侵入しにくい身体を作る

健康な身体と安定した精神状態が維持されている状態であれば、自然治癒力が十分に機能するので、外部からの悪影響が直ちに体に変調をおこすことがありません。

しかし、睡眠不足、ストレス、過労などで自律神経やホルモンのバランスが崩れている状態になると、温度の変化や空気中の細菌などによって、すぐに風邪をひいてしまったりします。感染症の場合も、同じ条件下であっても健康状態が良好であれば、感染しないことがあります。従って栄養バランスの良い食事や質の良い睡眠など、良いリズムで日常生活を送ることが感染の予防に繋がります。

検査

何度も書きましたが、クラミジア感染症と淋菌感染症は、自覚症状のほとんどない病気です。早期に発見して治療することで、簡単に治癒することができます。不妊治療の初めての検査にはクラミジアの検査がありますが、それでは手遅れになっているかもしれません。妊活を始めようと考えた時点で検査をしておきましょう。

まとめ

クラミジア感染症と淋菌感染症は、本人に自覚がないまま何年もかかって進行し、妊娠できない身体を作っていく怖い病気ですが、初期のうちに治療すれば簡単に治癒します。

早期に発見すること、発見した場合には、夫婦そろって治療を受けることが大切です。

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