不妊治療

非配偶者間人工授精(AID)を選択するということ

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どのような状況で非配偶者間人工授精(AID)選択に踏み切るのか?

非配偶者間人工授精(AID)とは

非配偶者間人工授精(AID)とは、夫ではなく、精子提供者の精子を使用して人工授精をする不妊治療のことです。

50年以上前に日本で初めての非配偶者間人工授精が行われた頃には、精巣上体や精巣内から直接精子を回収する精巣精子回収術(TESE)や顕微授精(ICSI)などの治療方法がまだ存在せず、夫が無精子症や妊娠に必要なだけの精子の量がない場合には、この治療法が唯一の人工授精の方法でした。

その為、初めて行われた非配偶者間人工授精から現在までの間には、多くのご夫婦が非配偶者間人工授精という不妊治療を受け、1万人以上の子供が誕生しました。

現在でも、精巣精子回収術(TESE)を行っても精子を発見できなかった、精巣精子回収術(TESE)後、顕微授精(ICSI)を行ったが妊娠できなかったというような場合には、非配偶者間人工授精(AID)が選択される為、非配偶者間人工授精(AID)を受けるご夫婦は少なくありません。

非配偶者間人工授精(AID)と夫婦の信頼関係

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非配偶者間人工授精(AID)を受けることに踏み切ることができるのは、夫婦間の信頼関係が重要です。

夫婦それぞれの想い

非配偶者間人工授精(AID)での妊娠、出産には様々な問題があり、それらの問題を知っていてもどうしても自分のお腹に赤ちゃんを宿したいという妻側の希望、自分以外の精子から生まれてきた子供にどんな時でも愛情を持ち続けられるだろうか?という夫側の不安など、非配偶者間人工授精(AID)を受けようとするご夫婦には、複雑な想い、不安な想いなど様々な想いが交錯するものです。

最終的に夫婦間の感情的な問題や、治療に対する不安、子供が育ってからおこるかもしれない様々なことに対する不安を乗り越え、非配偶者間人工授精(AID)を受けることに踏み切ることができるのは、夫婦間の信頼関係が確実であるというお互いへの愛情です。

どのような状況下でもベースは夫婦間の愛情

長年不妊治療を続けてきたが、どうしても妊娠することができなかった、これ以上年齢を重ねないうちに子供を授かりたい、夫が重篤な感染症にかかっている為、夫の精子で妊娠すると母体や胎児に深刻なリスクが発生するというような状況にあり、夫以外の精子の提供を受け妊娠するという特別な不妊治療を決意する時に最も大切なことは、夫婦間の話し合いとお互いへの信頼、そして愛情です。

非配偶者間人工授精(AID)を受ける為に必要な条件

妻に不妊の原因が認められないこと、妻が閉経前であること、妻に感染症がないこと、精巣精子回収術(TESE)で採取した精子での顕微授精が失敗に終わった、精巣精子回収術(TESE)で回収できる精子が存在しなかったという条件が満たされていれば、非配偶者間人工授精(AID)という不妊治療の方法が適用されます。

非配偶者間人工授精(AID)の問題点

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非配偶者間人工授精(AID)という治療を選択する決断をする前に非配偶者間人工授精(AID)の問題点を確認しておきましょう。

子供との関係について

子どもに非配偶者間人工授精(AID)により誕生したことを伝えるべき?

非配偶者間人工授精(AID)で授かり、誕生した子供は実子として戸籍に記載されますので、親が子供に非配偶者間人工授精(AID)による他人からの精子提供で授かった子供であるということを伝えなければ、子供が真実を知ることはありません。

そして多くのご夫婦ができれば真実を伝えたくないと感じていることも事実です。不妊治療を行う医師の中にも、子供には告知しないことを推奨する医師適切な段階で子供に伝えるように指導する医師がいます。

子供に伝えなかった場合に起こりうること

親が子供に伝えられないまま子供が成長した場合、何らかの事情で親殻の告知以外の方法で自分が非配偶者間人工授精(AID)によって誕生した子供だということを知ってしまうということがおこることがあります。

そのような事態になった時、子供はどのような気持ちになるでしょうか?傷つき、裏切られたような感情に襲われるかもしれません。その結果、親との関係が全く変わらないということはないでしょう。

自分が知ったことを親にぶつけられず、一人で悩むこともあるかもしれません。

子供への伝え方

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子供の年齢に合わせて、幼いころから非配偶者間人工授精(AID)で生まれた子供であることを伝え、自然に非配偶者間人工授精(AID)で生まれた子供であること肯定的に考えられるようにしてあげられることが大切です。

両親や周囲の人々が子供の誕生を待ち望んでいたことや子供に対する深い大きな愛情があることを伝え、子供が安心して成長していけるような心理を維持していく必要があります。

また、伝えないつもりでいたにもかかわらず両親の離婚などが原因で、子供が成長してから親から子供に伝えなくてはならなくなるケースもあります。

このようなケースでは親子間の信頼が失われてしまう、感情的にギクシャクしてしまうというような結果になる可能性が高く、日本受精着床学会が行った調査の結果では大人になってから親から告知された子供のほとんどがもっと早く知りたかったと考えていることがわかっています。

子供の知る権利について

現在の日本では、非配偶者間人工授精(AID)の為に精子を提供したドナーと提供を受けたご夫婦の間に接点はありません

非配偶者間人工授精(AID)を受けたご夫婦、その結果誕生した子供、そしてドナーの将来を守る為にドナーの匿名性が厳守されているからです。

ただ、数年前から非配偶者間人工授精(AID)で生まれたことを知る子供が成長し、ドナーとの面会を望むというケースが増えてきました。

また、生殖医療にかかわる医師の中にも非配偶者間人工授精(AID)で生まれた子供の知る権利を尊重した長期的な視点に立ったサポート体制を確立することが必要であると考えている医師や、子供が出自を知る権利を持てるようにドナーの身元を開示する法律を整備するべきであると考える医師もいます。

子供が成長し、ドナーに会いたいという希望を持った時、どのように対処するべきかということもご夫婦で十分に話し合っておくことが必要です。

夫側の感情について

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障害を持った子供が生まれた場合

自然妊娠であっても、夫の精子による人工授精、または非配偶者間人工授精(AID)であっても、障害を持った子供が生まれる可能性は同じようにあります。

ただ、非配偶者間人工授精(AID)で生まれてきた子供が障害児であった場合、自然妊娠や夫の精子による人工授精で生まれてきた子供と同じように向き合うことができるでしょうか?

子供がどのような障害を持って生まれてきたとしても、愛情と責任をもって子育てをしていく自信を持つ為には、事前の夫婦の話し合い、夫婦間の理解が非常に大切です。

夫婦が離婚することになった場合

将来的に夫婦が離婚することになった場合、非配偶者間人工授精(AID)で授かった子供に対して夫が血の繋がらない子供であるという認識をもって養育責任を放棄するようなことはないでしょうか?

離婚や妻との死別というような事態になった時に、夫が愛情と責任をもって子供との関係を続けていく為には、事前の夫婦の話し合い、夫婦間の理解が非常に大切です。

まとめ

子供が生まれたばかりの頃は両親の保護がなくては生きていけず、両親の意のままになる存在ですが、次第に成長して意志を持った一人の人間に育っていきます。

非配偶者間人工授精(AID)という不妊治療を受けることを検討している場合には、出産から子供が成長して大人になるまでの期間に起こり得る様々なケースを想定して、ご夫婦で納得のいくまで話し合うことが非常に重要です。

子供が大人になるまでに起こり得ることを全て想定し、子供が愛情にあふれた幸福な人生を送れるように子供を産む親として十分な話し合いをしましょう。

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