妊活 不妊治療

代理出産とは?問題点や費用、日本で禁止の理由は?

更新日:

AdobeStock_102187307

代理出産とは、他人に依頼して、妊娠出産してもらう不妊治療の方法です。

代理懐胎とも言われる代理出産には、夫の精子を代理母に人口受精させる代理母(サロゲートマザー)と、夫の精子と妻の卵子を体外受精して作った受精卵を他人の子宮で育てる借り腹(ホストマザー)という方法があります。日本では、どちらも不妊治療として認められていません。

日本で代理出産が認められない理由

両親の精子と卵子を使う借り腹(ホストマザー)であれば、両親との血の繋がりは確立されます。片親とは血の繋がりが確率されない精子提供や、条件付きの卵子提供は、厳しい条件下ではありますが、団体によっては容認されています。

にもかかわらず代理母出産に関しては、どちらの方法であっても、どの団体からも否認されています。どのような理由で認められていないのでしょうか?

代理母出産が日本では不妊治療として認められていない理由について、日本産科婦人科学会では、どちらの方法であっても、倫理的・法律的・社会的・医学的な多くの問題をはらむ点で共通しているとしています。

生まれてくる子供の負担

具体的な理由の一つは、出産後、生まれてきた子供を依頼者に引き渡さなくてはならないという代理母という方法そのものが、母と子の絆を無視するものであるということです。

妊娠中の母親とお腹の中の赤ちゃんは、深い絆で結ばれていて、それは出産後の親子の愛情として継続されるべきものだからです。

また、代理母が出産後、生まれてきた子供を依頼者に引き渡すことを拒むケースや、反対に依頼者夫婦が生まれてきた子供が障害を持つ子供が生まれたなど、自分達の希望と異なっていたことを理由に引き取りを拒否するケースも考えられます。そのような事態になった場合、生まれてきた子供の生活環境や健全な精神と身体の発育が保証されなくなり、明るい未来が立たれてしまう恐れもあります。

代理母の身体的負担と精神的負担

代理懐胎は、他人の精子、又は他人の受精卵で代理母する妊娠出産させるという、人間の命と尊厳にかかわる問題であることが、第2の理由です。

代理母には、妊娠出産に伴う甚大な身体的負担と精神的負担がかかります。命の危険があるだけではなく、妊娠、出産後に、契約の時点では想像することのできなかった人間としての深刻な心理的葛藤や挫折感に苛まれる恐れもあるからです。

家族関係の負担

子供を産んだ女性が母親であることは、世界でも日本でも認められていることでです。そうであるにもかかわらず、他人に妊娠、出産させる代理母という方法は、家族関係に負担をかけることになりかねません。それに加えて、社会秩序に対しても混乱をもたらす恐れがあることが第三の理由です。

実際にアメリカで代理出産した夫婦の子供が、子を産んだ者だけが母親であるという考えに基づき、日本の最高裁での決定によって、戸籍上は特別養子関係としての扱いになっているという事例もあります。

倫理的な問題

adobestock_76285868

代理母となる女性が有償で依頼を受けた場合、母体の商品化、子供の売買や取引を認めることに繋がます。代理母となる女性が無償で依頼を受けた場合には、心理的、身体的に隷属状態にさせることに繋がります。

現状では、世間一般の人々の理解が低いこと、法整備が整っていないことなどから、代理懐胎をビジネスとして利用し、女性を搾取の対象に、子供を売買の対象にするというような事態を招く恐れがあるということが、第四の理由です。

将来的には、医学的に代理懐胎以外に子供を得る方法がない夫婦に対しては見当が行われることもあるかもしれませんが、そうなるまでには、生まれてくる子供と代理母が守られるよう、様々な法整備が必要です。

日本学術会議報告書の提言

日本産科婦人科学会は、上記の理由で代理懐胎を否認していますが、日本学術会議では、原則的には禁止であるが、試行的に一部許容するという報告書を提出しています。内容は、子宮を持たない女性に限定した、試行的実施は考慮されてよい。代理懐胎で生まれた子どもの母親は、代理母とし、代理懐胎を依頼した夫婦とは、養子縁組、特別養子縁組として親子関係を定立するといったものです。

それでも代理懐胎での不妊治療を望む場合知っておくべき問題点

adobestock_88339823

病気などの理由で子宮を失い、代理母出産以外に自分たちの子供を持つ可能性がないご夫婦のギリギリの選択だとしても、知っておくべき問題点を確認しておきましょう。

健常児が生まれるとは限らない

身体的な障害や精神的な障害を持って生まれてくる場合があります。その障害の治療の為に、莫大な医療費がかかる、生まれてきた子供の精神的障害の為、家族の生活が圧迫されるといったことが起こるかもしれません。

思ったような子供に育たないかもしれない

子供は、どんな子供であっても親の思い通りに育つものではありません。しかし、親の側に代理懐胎が原因なのでは?という思いが生まれるかもしれません。特に、代理母懐胎の場合には、子供に他人の遺伝子が混ざっているという事実は変えることができません。

子供が出自を知りたがるかもしれない

子供が成長した時に、戸籍上は養子縁組となっている自分の立場について、その理由を知りたがるのは当然です。その時に代理懐胎のことを告げた場合、代理母との面会を望むかもしれません。また、子供によっては、そのような方法で生まれたことに対して悩むこともあるでしょう。そのような場合の子供との向き合い方について考えておく必要があります。

代理懐胎を引き受けた女性が出産によって亡くなる、又は深刻な身体的ダメージを受けるリスクがある

通常の妊娠出産であっても、妊娠出産は女性の身体に大きなダメージを与えます。状況によっては、一生抱えることになるような後遺症が発生したり、亡くなってしまったりすることもあります。代理懐胎はその危険性が通常の妊娠出産よりも高いので、代理懐胎をする女性にどんなことが起こるかわかりません。

周囲の反応は厳しいかもしれない

日本国内では代理母であっても、借り腹であっても明確な法の規制はないものの、代理懐胎は否認されています。その為、世間一般の理解を得られていません。

子供ができなかったご夫婦が子供を持てたことを喜んでくれる人もいることと思います。しかし、同時に幼稚園、小学校と子供が成長し、子供を中心とした社会が拡がっていった時に、周囲の人々全員から理解が得られることは難しく、批判的な考えを持つ人も少なくないでしょう。そのような状況の中で、どのように子育てをしていくのかということも考えておく必要があります。

不妊治療を受ける国による治療費の差

AdobeStock_75474560

海外で受ける不妊治療と国内での不妊治療との大きな違いは、為替レートによって治療費が変化するということと、治療を受ける国によって、費用の差が大きいということです。そして、他のどの不妊治療よりも高額な必要がかかります

それに加えて、海外での不妊治療にかかる費用は、国によって大きく変わります。

国による治療費の違い

代理母プログラムは、治療をする病院ではなく、世界各国のエージェントがコーディネートしていますので、費用もエージェントによって異なります。

各国で1回にかかる代理母出産の費用の例

アメリカ 代理母出産プログラム$170,000~
卵子ドナー利用$190,000~
ウクライナ 代理母出産プログラム US$52,000~
卵子ドナー利用 +$1,600~
シンガポール 380万円~
タイ US$52,000~

各国の費用の差はどこにあるのか

adobestock_29213571

各国での費用の差は、それぞれの国の物価にもよりますが、アメリカでも費用が他の国に比べて格段に高額である理由の一つは、代理母に対する補償の違いです。

タイやインドでは、現在では禁止されているとは言え、代理母出産が貧困な女性を利用したビジネスとなっていたという現実があります。このような女性たちは、十分な補償を得ることができず、エージェントから搾取されている場合もあります。

アメリカの場合には、法整備が進んでいることから、代理母となる女性の人権が尊重され、健康管理も十分に行われています。

もちろん、すべての国で商業ビジネスによる搾取が行われているわけではありません。また、アメリカにおいてもすべての州で代理懐胎に対する法整備が進んでいるわけではありません。ただ、費用の差にはそのような側面もあるということを知っておくことが大切です。

まとめ

代理懐胎はある意味神の領域に踏み込むことでもあるかもしれません。それでも代理懐胎を望むご夫婦には、それだけの理由があることでしょう。であれば、信頼のおけるエージェントを選ぶことが健やかな子供を授かることに繋がります。

 

-妊活, 不妊治療
-, , , , , ,

Copyright© 妊活サプリ人気ランキング!実際に試したおすすめはこれ , 2018 All Rights Reserved.