妊娠 産後

妊娠中のタバコが与える影響は?胎児、分娩時の影響とは?

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タバコが有害であることは周知の事実で、喫煙する人は数年前に比較すると、格段に減少しています。その反面、妊娠を計画している、又は妊娠中であるにもかかわらず、タバコの害を現実的に受け止められず、喫煙を続けている人もいます。まず初めに、タバコの健康に及ぼす悪影響について確認していきましょう。

タバコの害

タバコには、非常に多くの有害な化学成分が含まれています。それらの化学成分は、燃えることによって、さらに多くの化学成分を生み出します。その為、タバコの煙は、健康に悪い影響を与えるのです。

一酸化炭素

通常、血液中のヘモグロビンは酸素を身体中に届ける働きをしています。ところがタバコの煙に含まれる一酸化炭素が血液中に入って来ると、ヘモグロビンは先に一酸化炭素に反応してしまう為、血液中の酸素を運ぶことができなくなってしまうのです。その結果、酸素を運搬する為に赤血球が増え、本来サラサラしている血液をドロドロした状態に変化させます。

タール

タールはタバコに含まれている有機物質が、熱で分解されてできる化学物質の結合体です。この化学物質の中には、発ガン性のある物質発ガンを促す物質が多数含まれており、長期間に渡って体内に残存し、喫煙を続けている限り蓄積されていきます。

ニコチン

ニコチンは、脳内にニコチン受容体を作り、タバコを止められなくする物質です。なぜなら、ニコチン受容体は、ニコチンが体内に吸収されると、それに反応して、快感を伝えるドパミンなどの脳内神経伝達物質の分泌を増加させるからです。

喫煙しない人の場合は、困難なことを達成した、美味しいものを食べたなど、充足を感じた時にドパミンが分泌され、満足感を得ます。しかし、喫煙する人は、ニコチン受容体がある為に、他に満足感を得られるようなことがあっても、物足りなさを感じてしまいます。タバコを吸った時だけ、充足感、満足感、気持ち良さを感じるのです。

その感覚を得る為に、喫煙する人は、喫煙を続け、やめることができなくなってしまいます。そして、ニコチンが体内に吸収されない状態が続くと、イライラしたり、集中力が低下したりしてしまいます。

妊活・妊娠中の身体への影響

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妊活中…不妊

喫煙女性の身体に与える悪影響の一つとして、妊娠力の低下があります。妊娠力は、加齢、生活習慣、栄養状態などによっても低下しますが、タバコはさらに妊娠力の低下を加速させます。喫煙だけではなく、受動喫煙であっても、不妊率が高くなることや、閉経が早まるリスクが高いという研究の結果が多数報告されています。

妊娠中…胎児への影響、異常分娩など

喫煙や受動喫煙によって、体内にタバコの煙が侵入すると、胎児の血管が収縮してしまいます。その為、胎児の成長が妨げられ、低出生体重に繋がることがあります。また、羊水が分娩開始前に流れ出てしまう早期破水がおこることもあります。さらに、早期は破水よって早産や、子宮と胎児の感染などのリスクが高くなります。その他にも胎児の向きに異常がおこる、胎盤が子宮から早期にはがれやすくなる常位胎盤早期剥離といったこともおこる可能性があります。

また、ニコチンは、血液中にも侵入しますが、羊水にも侵入します。羊水に侵入すると、血液中の濃度よりも1,5倍も高まる為、胎児の脳にも影響を与えます。その為、ニコチンが胎児の脳神経系に作用し、ADHDの発症原因の一つになっているとも考えられています。ADHDとは、注意欠陥・多動性障害のことで、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(考えずに行動してしまう)の3つの症状がみられる発達障害のことです。

母親より、胎児のニコチンの濃度が高くなることから、喫煙している母親より、胎児の脳への悪影響の方が、より深刻であるということを、現在喫煙している人は、しっかりと自覚しておくべきです。ADHDだけではなく、うつ病や薬物依存症の発症率が高いとも言われています。

母親の歯周病

妊娠中から産後にかけては、口腔内の環境がホルモンバランスの変化で、悪化し、歯周病を発症しやすくなります。そして、喫煙も、血液の循環を悪くすることから、歯周病の引き金となります。したがって、妊娠中に喫煙を続けていた場合、歯周病へのリスクも高まります。

産後…子供への影響

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乳児期

喫煙の影響による乳児期のリスクには、乳児突然死症候群(SIDS: Sudden Infant Death Syndrome)、肺機能や、呼吸機能の低下があります。乳児突然死症候群(SIDS: Sudden Infant Death Syndrome)は、既往歴や病気の予兆のなかった赤ちゃんが、睡眠中に、窒息、事故などの原因がないにもかかわらず、突然死に至る原因不明の病気です。そして、この病気を発生させる大きな危険因子は、タバコの煙で、喫煙しない人に比べて、4.9倍もリスクが高くなるという調査の結果がでています。これは、タバコの影響で、脳の呼吸中枢の機能障害がおこり、睡眠時無呼吸を起こす頻度が高くなることが、原因ではないかと考えられています。

また、肺機能や、呼吸機能が低下すると、気管支炎、肺炎、気管支喘息などのリスクを高まります。これらの障害は、乳児期だけではなく、成人になっても続く恐れがあります。

その他にも、新生児期の脳室内出血、白血病、悪性リンパ腫、小児の腎臓に発生する代表的な悪性腫瘍であるウィルムス腫瘍などが発症するリスクが高くなるといわれています。

幼児期~思春期

肺機能や、呼吸機能が低下して発症する気管支炎や肺炎、気管支喘息の他にも、身長の伸びが減少するという報告もあります。また、胎児である時に、タバコの影響で、栄養状態が悪くなっている為、生まれてから肥満、高血糖、高脂血症、高血圧などを発症するリスクがあるという調査報告もあります。

授乳への影響

ニコチンは、喫煙した母親の血液中に侵入しますが、その母親の血液から作られる母乳に含まれるニコチンは、2.5~2.9倍もの濃度になります。その為、母乳を飲んでいる赤ちゃんの脳は、ニコチンによって、傷つけられてしまいます。嘔吐や下痢といった症状を起こす他、寝つきが悪い、夜泣きが多いなどといったことも、ニコチンによる悪影響と言えます。

受動喫煙の危険性

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母親が喫煙していなくても、家族の中に喫煙者がいれば、妊活中、妊娠中の母親、胎児、新生児すべてに悪影響が及びます。

家族に喫煙者がいると受動喫煙は防げない!

ベランダや換気扇のそばで喫煙しても、受動喫煙を防ぐことはできません。タバコから発生する有害物質は、カーテン、壁などに附着し、何カ月も消えることはありません。その為、母親も新生児も、常に汚染された空気の中で呼吸していることになります。さらに、母親が喫煙している場合には、母親の呼気で受動喫煙をしたことになるという考え方もあります。

健やかな子供に育てる為には家族全員の協力が大切

妊活を始める時に、同居する家族全員が喫煙することが理想的ですが、それが実現できない場合には、妊娠がわかった時点で、家族の協力を仰ぎましょう。

まとめ

妊活から、産後まで、どの時点であっても煙草は悪影響を与えます。母親本人が喫煙していなくても、家族に喫煙している人がいれば、子供への影響は深刻です。

良いコンデイションで自然妊娠する為にも、妊娠中、胎児を健康に育てる為にも、問題なく分娩する為にも、赤ちゃんに安全な母乳を飲ませる為にも、喫煙や受動喫煙を徹底的に避けることが大切です。

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